玄関に、いつもさりげなく花を飾りたい。
「買ってきてませんよ!庭に咲いてる花を
摘んで生けてるだけです!」
と、さらっと言いたい。
でも現実は、庭なんか無いから、玄関先に
鉢をいくつか置いて、できるだけ安い季節の
花の苗を植えては枯れて、枯れては植えている。
その小さなひ弱な花を1、2輪、絶やさないよう
頑張って飾っている。
夕方なんか、蚊の餌食になるから、朝積みに
表に出る。花を触っていると、プーンと蚊が
飛び出してくる。ここを住み家にしておるのか!?
んで、朝も刺される。さっさと摘んで家の中に
入るが、摘んだ花に紛れて蚊も入って来て、
飛び回る!ラケット型蚊殺し機を振り回し
、すかさず殺す!
たまらなく痒いから、1番効くと言われている
薬を塗る。何度も塗る。
困難はこれだけでなく、花の丈に合った花器と
いうものが、結構な数必要になってくる。
この花器にはこれくらいの長さの花が、この花
にはこの大きさの花器が、とちょうど良いのが、
見つからないことも多い。
そんなこんなで、「あら、庭の花を生けてるだけ
なんですよ」の陰には、こんな苦労があったり
するのである。
別に面倒くさかったら、やらなくても結局人間
死ぬ時から振り返ると、ちっぽけでささいで、
他人から見てもどうでもいいことなんだけど、
自分にとって、より良く生きるため、文化的な、
こんな仕事をしている者にとっての感性を磨く、
不可欠な行為なのです。 おわり