この日僕はマドリードのマヨール広場の中央にある、フェリペ3世の騎馬像の下に腰をかけてギターを弾いていた。
2歳くらいの男の子を連れた父親が演奏を聴いてくれていた、
しばらくすると男の子は僕に近寄り、ギターが欲しいと掴んで離さなくなった
父親は子供をなだめるようにして元の場所に戻った
その傍らでは、若者2人が空き瓶をほうり上げ、落として割るという遊びをしていた、
危ない遊びをするなあ、と思いながらギターを弾いていた、
そのとき 子供の父親は、若者に近づくなりいきなり顔面を拳で思い切り殴った、
若者は鼻血を出して吹っ飛んだ、
地面に倒れた若者は抵抗することもなく、もう一人の若者抱きかかえられるように、去っていった。
僕はその父親の、行動に感激し、坊やに欲しがっていたギターをプレゼントした、
父親はギターを受け取ると、子供を抱きかかえ、大喜びで飛びはねながら帰って行った。
ほんとは、きみがギター欲しかったんじゃないかい(笑)
、 、
あげたギターは、日本から持って行った安物で、またスペインで新しいのを買い直しました。
でもあの親子、ギターまだ使ってくれているのかな?