ゲルニカの町を訪れたことで、ピカソの「ゲルニカ」をどうしても見たくなり、日本に帰る前日にゲルニカが展示されているプラド美術館へ行った。
大きな美術館とはいえ1日かけて回ればどこかでゲルニカが見えるだろうと高をくくっていた、
とても膨大な量の絵画で、5時の閉館が近づいてもゲルニカは現れてこない
係員にゲルニカの場所を尋ねると裏の別館にあると教えられる
まさかプラドに別館があるとは、、、
閉館10分前!⌚
僕は走った、
別館に5分前に到着!
「セーフ!!」
中へ入ろうとすると、入口で係員に止められ
「今日はもう終わりだ」と言った
「閉館にはまだ5分あるから入れて欲しい」と頼む
係員は「明日また来い」と言う
「明日は日本に帰るので来れない」と言うと
「またスペインに来ればいい」と言われた
押し問答が続く、、、
これがスペイン人だ、まったく融通が利かない
逆の立場だったら日本人はこんな対応をするだろうか?
悔しさのあまり僕は再びスペインに戻ってくると心に決めた。
《池上彰さんのコメントで「スペインの経済危機の取材でマドリッドを訪れた時です。、緊迫した状況取材の合間を縫って、私はソフィア芸術センターに駆け付け「ゲルニカ」対面しました。
が、壁画の前で動けなくなります。呆然と佇立するとは、こういう状況をさすのでしょう。
いななく馬、茫然とする牛。のたうつ人々。言葉を失いました。閉館間際のため、短時間しか滞在できなかった悔しさ。あまりの悔しさから、後日改めて日本から見に行きました。》
僕も同じで初めて「ゲルニカ」と対面した時は池上氏と同じく、その場を離れられなくなりました10分ほどそこに立ち尽くしました。
その10分間は他に誰も観客が居らず、「ゲルニカ」を独り占めするという幸運にも恵まれました(今ではとても考えられない事)
「ゲルニカ」はそれだけの力を持った絵です
それはゴヤの「1808年5月3日」にも言えることです。
名画には強く訴えるものありますね。
こうして僕の「ゲルニカ」に対する思いは叶えられました。✌
(1992年にゲルニカはプラド美術館からソフィア王妃芸術センターに移されていました)