初めて観たのは、20年以上前、東京で
ピアノの偉いロシア人先生の公開レッスンを
受けることになった時に、絶対に東京で
紅茶の専門店と狂言と能を観ておかねば!
と思った。
前のりでホテルに泊まって、明くる日にレッスン!
とても緊張して疲れたが、紅茶店と能、狂言は
絶対観るぞ!と、まだ残っていた若さと、
気力だけで、知らない土地をさまよった。
紅茶店はすぐ見つかった。
春だったから、桜フレーバーの🌸紅茶を買って
帰って、生徒さんにふるまったのを覚えている。
後は、能!
国立能楽堂へ電車を乗り換え向かった。
最寄り駅で降り、通りがかりの商店で
「国立能楽堂はこっちで合ってますか?」と店の
店主らしきおじさんに聞いた。
おじさん「知らないね!」
冷たっ!!! 関西で道を尋ねて、5文字で
済まされることは絶対ない!!!
スマホもナビも無い時代!他人に頼らず、
読めない地図を見て何とかたどり着けた!
能の舞台は左が廊下、右が舞う舞台になって
いる。席は超満員!コンサートには数限りなく
行ったことがあるが、能のこんな形の舞台は
初めてで、観るだけなのに緊張した。
コンサートで言うプログラムで、お芝居の
筋を読み込んだ。
つづく