昨日、自分の練習が終わって、換気のために

開けておいた窓を閉めようと外を見たら、

野良ネコが、5Mほど離れた所で、ちょこんと

座ってこっちを見ていた。

「君、聴いてたのね！？」とすぐにわかった。

 

たまたまいてただけちゃうん？と言われる方も

おられよう。しかし、今日もいたのだ！

 

ふつう、くつろいでいる時は、丸まっていたり、

ダラーンと足を投げ出していたりして、もう

何十年も野良猫を見ていると、何をしているのか

わかる。

 

昨日も今日も、その白い野良猫は、前足を

チョコンとお行儀良く揃え、真っ直ぐうちの

窓に向かって座っておった！

まるで、正座でもして聴いているように、

顔も正面を向きよそ見もしない！

 

なんか不思議！！！

「今日も聴いてたのか？」とヤツのために

もう一曲弾いてやった。

ずっと微動だにせず聴いていた。

 

主人に「ネコが今日も聴いてる！」

と言いに行き、主人がギターを「キュイーン」

と、恋をしてるネコの声を真似て弾くと、

そのネコはあくびをし、行ってしまった。

 

ギターのネコ真似じゃ、あかんのや！！！

私の情熱のピアノでないと！！！

 

「セロ弾きのゴーシュ」ていう物語が、

そんな話でなかったかしら？

チェロを動物が聴いてる！ていう。

昔過ぎて忘れたけど。

 

ピアノを聴くネコは、顔も哲学的な顔を

してるように見える。気のせいか？

今まで、ネコに感情移入をしたことはない。

だから、ちょっと怖いのである。

情がうつるんではないか！？

もしかして、そのネコ、人間の生まれ変り？

とか思い出すと、怖くいろんな考えが巡る！

 

いかん！！！　今まで通り、「シャー」て

追っ払えなくなるじゃないか！！！

頼む！野良猫！タダたまたま座っていた！と

いうことにしてくれ！

ピアノを聴かないでくれ〜〜〜〜〜〜！！！